2021年度江蘇省エンジニアリング技術研究機関プログラムについての発表が行われ、蘇州高新区においては新たに31社の支援が決定となった。
※江蘇省エンジニアリング技術研究機関プログラムは、産業科学技術の革新、研究開発プラットフォームの構築を目指し、企業に研究、実験に関するサービスを一式で提供することで、産業発展における共通の重要技術を開発し、地域全体革新能力と市場競争力を高めることを目的としている。
克諾爾車両設備(蘇州)有限公司(ドイツ・クノールブレムゼ・グループ)
クノールブレムゼ商用車システム(蘇州)中国R&Dセンターは、ドイツ・ミュンヘン、米国・ニューヨークと並び、重要な研究開発拠点の一つとなっている。ミュンヘンを拠点とするクノールブレムゼ・グループは、鉄道・商用車用のブレーキシステムの分野で世界をリードする企業である。2004年に蘇州高新区にて設立、2007年に研究開発チームが作られ、クノールブレムゼ(蘇州)システム技術センターへと発展した。その後、クノールブレムゼ(蘇州)は、2012年に国家ハイテク企業の認証を受け、ブレーキシステム技術に関するタイプの選定と応用などの業務を担っている。
韋氏(蘇州)医療科技有限公司(SinoDeu Medical)
2018年1月に設立、世界最先端のデジタル手術室と近代化された病院物流システムを病院に提供する会社である。IoT技術に基づくインテリジェント手術室の開発に注力し、蘇州高新区の科学技術イノベーションの重要な一部分となり、今回の支援リストにも含まれている。
蘇州精控能源科技有限公司(精控エネルギー科学技術)
2015年9月に設立、電源管理システム分野における先端技術の開発を中心とした総合ソリューションを提供している。バッテリーセル、自動車製造、電子制御、アルゴリズムにまたがる世界的なトップ企業として、注目されており中でも、独自技術であるIPCP電源管理システムは、バッテリーのコストを大幅に削減する独占技術として、業界をリードしている。
欧陸分析技术服務(蘇州)有限公司(ルクセンブルク・ユーロフィンス テクノロジー)
2006年11月に設立、ユーロフィンズ・テクノロジー・グループが全額出資する、中国初の専門的な食品試験所である。微生物学、残留農薬、残留動物用医薬品、重金属、定性・定量的遺伝子組み換え、食品の真正性などの検査サービスを提供している。最も注目される農学分析室では、将来性のある赤外分析技術を用いて、土壌の化学的、物理的、生物学的特性50項目を含め、迅速分析を行っている。
蘇州高新区は、江蘇省レベルのエンジニアリング技術研究センターの建設を積極的に推進しており、企業へのコンサルティングやプラットフォームの構築などを通じて、企業が大学や研究機関に依存して研究開発機関を建設することを積極的に指導している。今回発表した31の研究機関に加え、蘇州高新区の江蘇省レベルのエンジニアリング技術研究開発機関は173機関に達した。また、蘇州高新区には、中国国家級エンジニアリング技術研究センターが1つ、蘇州市レベルの研究センター595機関があり、その他の一般研究開発機関を含めて、合計約1,500機関となっている。
蘇州高新区管理委員会は、企業の更なる発展を期待している。
出典:「2021年度江蘇省エンジニアリング技術研究機関を発表 科学技術イノベーションの更なる飛躍」(蘇州高新区日本事務所)