「上海のビジネス環境を最適化」計画
最近、「上海のビジネス環境を最適化」計画(以下は「計画」と略す)が実施された。長年の試行と改革を経て、上海はグローバル・法治的・便利なビジネス環境を目標とし、大きな進歩を遂げた。世界銀行「Doing Business 2019(ビジネス環境の現状2019)」の報告書によると、中国の順位は去年の78位から46位に上昇した。このような大幅な上昇は上海の寄与と切り離せないといえる。今回の「計画」では、主に以下の7点が掲げられている。
1. 審査や手続きを簡素化し、権限を浦東新区政府(上海自由貿易実験区管理委員会)に委譲する。「減証便民(認証事項を削減して民衆に便利をもたらすこと)」措置もさらに実行する:煩雑な認証事項を取消・調整し、審査の効率を向上させ、そしてプロジェクトの入居を推進するという。
2. 新たな目標を設定。目下の好調を維持する一方、改革案も検討中:世界銀行の評価基準による法的事項を試行し、知的財産権保護の対策を探索し、国際組織への登録・管理モデルを革新するという。
3. 「100条」政策に基づき、開放的な措置を講じ:グローバス企業の地域本部と外資R&Dセンターなどを誘致し、経済力を向上させる。越境ECと支払などの分野で貿易の促進、サードパーティ市場との協力、「一帯一路」沿線の国や地域間の共同建設を深化させるという。
4. 「オンライン・ワンストップサービス」の建設を加速:ポータルを最適化させ、「証照分離(企業の業務に関する許可の取得と設立時の営業許可証の取得を分離させるモデル)」の改革を深化し、適用範囲をさらに拡大するという。
5. 「一窓通(一つの窓口で手続きを済ませること)」サービスを充実:オンラインでの登録手続き、営業許可の電子化などのサービスを提供し、許可証と税金インボイスを同時に取得する。
6. 工事の審査について、「全面カバー、全プロセス、オムニ方位」という目標に向かって革新を進め:審査・管理を簡素化し、権限を委譲し、システムを最適化させるという。
7. 上海国際貿易「単一窓口(一つの窓口で手続きを済ませること)」サービスをより豊富化する:「事前申報(事前に届け出ること)」と「通関+物流並聯作業(通関と貨物流通の手続きを同時に行う)」によって、ポートの作業のペーパーレス化を全面的に推進し、それにより通関にかかる時間も大幅に削減できるという。