中外合弁決済会社がまた1つ 中国金融業の更なる開放へ
写真・Sipa
中国人民銀行(中央銀行)が11日、米マスターカードと同社の中国提携先、網聯清算(ネッツユニオン・クリアリング)による合弁決済会社である万事網聯の事業展開を認可した。新型コロナウイルスへの対応に追われる中でも、中国金融業の更なる対外開放や金融の供給側構造改革深化への動きとみられる。
外資が支配株主となる万事網聯が中国において銀行カード決済業務を展開し、マスターカードのブランド運営を行っていく。会社株主であるマスターカードと網聯清算の持ち株比率はそれぞれ51%、49%となった。また、規定によると、営業開始前に、万事網聯が1年以内で準備作業を完了させ、中国人民銀行へ営業開始の申請を提出する必要がある。
この前、中国人民銀行が連通(杭州)技術服務公司による銀行カード決済事業への参入を認可した。同社が国内初の外資参入の決済会社で、今年上半期の営業開始が見込まれている。
銀行カード市場の開放が我が国金融業対外開放における重要な一環であり、我が国の決済事業のグローバル化を促す役割がある。中国人民銀行が今後、銀行カード市場への参入認可を進めるとともに、監督管理システム改善のための活動も行っていくという。