外灘商船会館、修繕工事完了
かつて上海の繁栄を象徴したランドマーク、外灘商船会館の修繕工事は近頃完了し、この300年以上の歴史を持つ建物は一新された。
上海外灘 写真・Sipa
外灘商船会館は康熙54年(1715年)に着工し、当時上海最大の豪華会館となった。会館は上海とその周辺の沙船(させん)業者の出資により建築され、主に集会や娯楽に使われていた。また上海における海運業発展や貿易取引、文化交流の歴史を刻むこの建物は、上海港の形成と発展に重大な影響を及ぼし、「海納百川」(海が無数の川を受け入れること)という上海の都市精神を象徴してきた。
会館修繕担当の緑地ホールディングスによると、工事は半年ほど続き、建物の本来の姿を保ったほか、会館としての機能を回復させた。「文化は都市の魂だと思います。古い建物はお年寄りのように大切にし、保護と発展のバランスを調和させるべきだ」と緑地ホールディングスの張玉良董事長は上海の都市整備事業について伝えた。「緑地は外灘の開発事業に取り掛かってから、文化の伝承と発展の両立を考えてきた」
「中国の工・商業文明や都市文明の歴史を遡った、都市文化向上の壮挙だと思う」と上海市黄浦区のある責任者は話した。外灘商船会館のような上海の精神や文化を象徴できるランドマークの復活は、都市の文化・生活質の向上の助力になるだろう。