革新薬、浦東新区の新たな代名詞へ
2018年浦東新区のバイオ医薬産業は持続的・急速に発展している。上海市から証書を批准された四つの新薬はすべて浦東で研究開発したもの、そのうち第1類新薬は二つ。そのうえ、薬品上場許可所有者制度、医療器械登録人制度の試行は始まってまだ間もないが、その効果は著しく、直観復星、薬明奥測などの大型プロジェクトがすでに入居している。現在、革新薬はすでに浦東の新たな代名詞となってきている。
産業規模はさらに拡大
2018年、浦東新区バイオ医薬産業規模(工業生産値とサービス業収入)は672億元で同期比12.7%増。うち、製造業における一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の総生産額は500億元(1元は約16.6円)の大台を突破し、548億元に達して前年比16.2%増加した。Roche製薬と海尼薬業、SIEMENS 医療器械、微創などの重点企業も持続的かつ大幅な成長を実現したほか、川上から川下にいたる企業のスピーディな発展を牽引している。
研究開発における革新は全国トップレベルに
去年上場した和記黄埔医薬の第1類新薬であるFruquintinibは、中国で自主研究開発した初の抗腫瘍薬剤。
また君実生物が開発したPD-1モノクローナル抗体も批准を受けて上場し、中国独自に開発した初のPD-1製品となっている。現時点で、浦東新区は7つの第1類新薬は批准されて上場し、全国に占める割合は20%近くて、全国第1位となっている。このほか、浦東でII、III期臨床試験の段階にある薬物は60種類を超え、うち第1類新薬は30を上回っている。それに加えて、30近くの第1類新薬は去年臨床試験の段階に入り、また中国科学院上海薬物所が開発した抗癲癇の第1類新薬であるTPN102など多くの新薬は臨床試験の段階に入っている。
医療機械で輝かしい成果を収め
医療器械分野では、低侵襲手術医療設備、凱利泰医療器械を代表とした産業クラスタを形成しつつある。現時点で、浦東新区で上場した革新医療器械製品は6つになり、全国の11%また上海の三分の二を占めている。そのほか、医療機器登録証を取得した第3類医療器械製品は20種類を超えている。微創が自主開発したFirehawk(火鷹)ラパマイシン標的溶出冠動脈ステント・システムの研究結果(Firehawkステントは右の図をご覧ください)は英国の著名医学誌「ランセット」に掲載されたという。
権威ある英国の医学誌「ランセット」(電子版)は英国時間2018年9月3日夜、中国が自主開発したFirehawk(火鷹)ラパマイシン標的溶出冠動脈ステント・システムの研究結果の全文を掲載した。同研究は、治療効果を確保した上で最大限に副作用を抑えるという、世界の心血管介入分野の10年以上にわたる難題を解消している。